心の仕事
鶴谷特別支援学校から出張作品展覧として「ひかり野作品展」が職員室前に設置されています。その一つ一つの作品の丁寧さ、温かさにじっと見入ってしまいます。そしてつくるところを想像します・・・この刷り方は?このタイルの組み方は?この磨き方は?と。気が付けば私だけではなく、他の先生方や生徒たちも見入っています。それは・・・
「民藝」の価値を発展させた柳宗悦の言葉にこんな文章があります。
手はただ動くのではなく、いつも奥に心が控えていて、これがものを創らせたり、働きに喜びを与えたり、また道徳を守らせたりします。そうしてこれこそは品物に美しい性質を与える原因であると思われます。それ故手仕事は一面に心の仕事だと申してよいでありましょう。手より更に神秘な機械があるでしょうか。(柳宗悦『手仕事の日本』から)
「よく見せよう」なんてものは最初からなく、自分の手で「つくる喜び」のみが存分に溢れている作品、丁寧に心を込めての作業自体を楽しんでいる作品に出会うことがあります。そんな作品から伝わる、なんとも透明な思いにひき付けられてしまうのでしょうか。「心の仕事」ゆえんの感動かもしれません。
3年生が、近くの保育園で家庭科の保育実習を行っています。そこで、自作の絵本を使って幼児に「読み聞かせ」をするのですが・・・絵の上手い下手よりも、読み手のニュアンスやその絵本の手書きのぬくもり、そして貫く思いに素直に反応してくれます。ここでも「心の仕事」に純粋に感じているものがあるのでしょう。(かわいすぎて中学生はメロメロでした)しかし、読み上げる3年生男子の動物の声色の低い響き!ちょっと怖くて、幼児たち・・・引いてました。
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